キジキジ

漫画やアニメやテレビや新聞などの影響を受けた話を書きたい ゆるい感じで

ゼノギアス

[ゼノギアス]

 誰もが納得いく作品ではないと思います。ただ、良くも悪くも記憶に強烈な蹄を残していく作品ではあります。人はバンバン死ぬし、悲しむことが余りにも多過ぎるんです。なぜそうなったのか、またどの国がどのキャラがこんなことを起こしたのかの過程が面白かった。

 ここから、ちょいネタバレ含みます。

 

 

 

 要は、ソラリスって国がめっちゃ悪い国で、下界の人間にとんでもない仕掛けを施します。尊厳なんて知ったことないとばかりに情報を勝手に取っていたり、行動を勝手に歪められます。このソラリスという国をメインに主人公サイドとソラリスサイドとの戦いという簡単な話かというと、そうでもない。主人公を取り囲む謎のキャラはいっぱいいてそれが味方ともつながっているけれど敵ともつながっていることがある。専門用語は大量に出てきて、世界征服っぽいことをやろうとしているのは分かるんだけど専門用語に専門用語で重ねてくるので把握しづらい。

 けれど後々になって、少しずつ意味が分かってきて敵っぽいキャラはいいやつだったんだなって分かったりする。逆に、敵がただの敵でなかったり、敵が昔の味方であったりと背後関係を濃密に詰め込んでいる面白さもこの作品の味わい深さでもあります。

 あと、この作品の一番注目すべきところは「人を人として考えるのではなく生物として扱っている」ことによって、人間が行動する醜さとそれに反対する人間の行動の美しさだと思います。例えば、DNAを弄り回してソラリスに反対できなくしたり、ある国とある国の戦争が長引くのはソラリスによって全て仕組まれていて来るべき日のための情報収集にしか過ぎなかったこと。それらがSF的に宇宙物質やクローンや転生などの概念を組み合わせて世界観が広がっていきます。

 最後の方だと、苦しみが余りにも多すぎてゲームをしたくなくなりました。それでもやろうと思ったのはドラマ「それでも生きていく」に近いんでしょうけど「希望を捨てない力」の強さを信じたかったからです。主人公サイドの可能性は僅かでも立ち向かっていく姿勢に自分も賛成したからです。

 人間が生み出す概念は生物的もしくはSF的(?)に考えるとずいぶんと概念が広がり、尊厳が失われるんだなって感じたのがこの作品の一番強かった気持ちだと思います。

 

 

 言い訳になるけど、このゲームは余りにも難解でレビューもずいぶんとっ散らかった文章になってしまった。。。